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患者インタビュー:ウエスト症候群

更新日:2023年1月15日

    


匿名希望 16歳 35kg

難治性てんかん(ウエスト症候群)

CBD使用歴 8ヶ月

             20mg/kg/day (CBD20% 3.5ml/day)


匿名顔出しなしという条件でお母さまがインタビューに応じてくださいました。


Q:娘さんの病気や症状について教えて頂けますか?


生後3ヶ月の時に難治性てんかんウエスト症候群を発症しました。

投薬治療から始まり、ACTH治療(副腎皮質刺激ホルモン治療)を行いました。

発作の消失の確率は限りなく低いですが、合えば発作が消失するお子さんもいるとのことでACTH治療開始しました。奇跡的にヒプスアリスミアというウエスト症候群特有の波形は消失し、シリーズ形成(突然、頭部を一瞬垂れたり、四肢を一瞬、縮める発作が連続する)の1日100回以上続いていた発作が止まりましたが、しばらくしてから別のてんかん発作に移行、薬物治療のみに限界が感じられる状況でした。

その後、発作はゼロにはならないが外科的治療を視野に入れることで発作の回数が減る可能性が高いとの医師の見解により、慎重に考えた結果、半球離断術に踏み切りました。術後は、医師の見解通り、発作の頻度は術前に比べて半分となる等嬉しい結果が待っていました。

最近までの発作の状況は、発作の種類は強直発作で毎日発作があり30〜40秒間続くキツイ発作でした。寝入りや寝起きに発作が起きる傾向があり、低気圧や生理の影響は顕著でした。救急車で運ばれるような重積発作はなく、痙攣止めの座薬は年に1回使うか使わないかくらいです。

Q:CBDを始めたきっかけについて教えてください

西洋医学に代わるものはないか漠然と考えていた3〜4年前、美容関係の雑誌にCBDオイルがよく取り上げられていて、何かのきっかけでてんかんにも良いというのを知りました。

てんかん発作がCBDオイルで止まったという海外の事例が紹介されている動画をYouTubeで観て、医療大麻が日本でも認められたら良いのにと思いインターネットで調べました。個人で購入するのは勇気がいりましたが、調べたところ某百貨店で購入できることが分かりました。百貨店なら実店舗で販売者の顔が見えるという安心感もあり、まず1瓶購入しました。

当時はCBDについて全く知識がなかったので、どれくらいの量を飲ませればいいのか分からず中途半端な状態で結局2瓶だけで終わりました。その後、CBDのことをふと思い出しては”継続して飲ませていたら発作は止まったのかなぁ…”と考えるように。

様々思案していた2021年の夏頃、YouTubeで#cbdオイル#てんかんと検索するとGreen Zone Japan正高先生の動画にたどり着きました。そこでウエスト症候群のお子さんがCBDで発作が消失したという動画を拝見しましたが、発症間もない小さいお子さんだから効きが良かったのかな…とも感じ、でも、もしここで16歳の娘や10代以降のお子さん、大人の方たちの発作が消失となれば、より多くの層にCBDが知られ、多くの方が救われるきっかけとなり、” CBDが皆さんの希望の光になるのではないか…”と思いました。”発作が止まるチャンスが目の前にあるのならば!この気持ちをなんとか正高先生に伝えたい”という思いがきっかけとなり、みどりのわのプロジェクトに繋がることが出来ました。

CBDオイルを始めるにあたって、どれくらいの金額がかかるのか、まずは体重から換算して計算してみました。だいたいの金額が分かり、覚悟を決めました。実際に発作が止まるかどうかの保証は全くありませんでしたが、何剤もの薬を飲んでいる状態から一日も早く脱したかったのです。完全に薬をゼロにするにはそれに代わるものがなければという不安材料があったこともあり、まさにCBDは、私たち家族にとって救世主でした。

これも何かのご縁だと思い”効かなかったら効かなかったでその時に考えて、まずはCBDを試してみよう!”と始めました。

Q:CBDを開始してからの変化について教えてください


週を追うごとに発作の数は減少していきました。しかし、停滞期もありました。

CBD開始時は1日4〜5回、開始11週目で平均1日3回でした。

CBDを開始して29週目で発作が止まり、現在32週目ですが継続して発作は止まっています。

これまで発作が1ヶ月止まったことは1度もありませんでした。

何をやっても全然止まらなかった発作が止まり本当に驚いています。CBDには感謝しかありません。

CBDは決して安いものではないので、早期に発作が止まるなど手応えが感じられないとCBDを継続していくことに迷いが生じ易いものですが、娘のチカラを、そしてCBDのチカラを信頼し、飲ませ続けて現在に至ります。

Q:発作が止まったこと以外に効果を感じることはありますか?


◼️睡眠の質がいい

よく眠れています。朝方や寝入りなどに発作がよくありました。朝まで発作なく眠れているので良質な睡眠が取れていると実感しています。


◼️脳がクリアになる

元々はっきりした性格ではありましたが、より娘らしく表現でき、お手伝いも積極的にしてくれる印象です。

Q:CBDはどのように服用されていますか?

お食事に混ぜたりする方もいらっしゃるようですね。

CBDは空腹時の食前に摂取しています。舌下摂取は難しくて、スプーンの上にスポイトでCBDを乗せてそのままパクッと飲ませています。嫌がって口から出していた時期もありました。しかし最近は食前のとてもお腹が空いている状態のときに、”CBD1番、食事2番ね”という感じで言うと、ご飯食べたいから飲む!というように飲んでくれるようになりました。スプーンを何度か口に含ませるので、じんわり舌下に含ませることができています。


Q:CBDを使用する中で困っていることはありますか?


困っていることはありません。安心して使用しています。

早く保険適用になって皆さんが利用しやすいようになればいいなと思います。

CBDも本当に色々な種類があるので、個人で購入しようとインターネットで探そうとしても良いものかどうか見極めができません。こういった形でお世話になってご縁を頂いたりすると、皆さん安心して治療に専念できるんじゃないかなと思います。

また、みどりのわはオーガニックのCBDオイルなのでとても信頼してこちらにご縁頂いて本当に良かったと思っています。

Q:CBDのことは主治医にお話しされたのでしょうか?

CBDは正高先生とも連絡を取らせて頂きながら主治医の了承を得て始めました。

主治医の先生に、最近発作が落ち着いていることを伝えるととても驚かれます。

体重とCBDの比率がいまちょうどいい状態です。ただ体重は増えていくので今後どのように進めていくのがよいか色々と試行錯誤しています。

Q:抗てんかん薬は何を服用されているのですか?

現在デパケン、テグレトール、ラミクタールを飲んでいます。

抗てんかん薬は主治医に診ていただきながら、4年くらいかけて1剤抜けました。

フェノバールを少しずつ少しずつ減らしていって離脱症状もなく抜くことができました。

その結果、発作が減りました。減薬したのに発作が減るという現象は、抗てんかん薬あるあるだと思うのですが、そこはやってみないと分からないことなので、更に減らしていけるのではないかと思ったりしています。

4剤から3剤にできたので、今度は3剤から2剤にできればと思っています。

デパケンとCBDの飲み合わせの注意点があるので、様子を見ながら進めていけたらと思っています。


Q:オーガニック中心の食生活について、詳しく教えて頂けますか?

CBDはMCTオイルで溶解させると案内がありましたが、我が家はブラウンシュガーファーストのオーガニックココナッツオイルを使っています。※1

てんかんの食事療法でケトン食というのがあります。

いわゆる食事で得られる糖分を極端に減らすことにより体内でエネルギー源として使われている糖が枯渇することで、代わりに脂肪が分解されてケトン体が生まれるのですが、このケトン体を糖分の代わりに脳のエネルギーとして使用している状態になるとてんかんの発作が減少してくる場合があるそうです。

オーガニックのココナッツオイルを日常的に取り入れることにより、もしかするとてんかんのお子さんに良い変化があるかもしれません。また、オリーブオイルやアマニ油などの良質な油は脳に良いと言われているので、良いというものはとにかく片っ端から試しています。色々やっているので正直どれが効いているのか分からないのですが(笑)

主観ですが、添加物の影響も健康と大きく関わっていると日々感じています。そういった視点から日常的にオーガニックの食生活を心掛けています。玄米も取り入れるなど、食事をしっかりオーガニックにしてから変わった気がします。オーガニックの野菜はやはり生命力が強いのでデトックス効果も高いと言われています。体内に重金属が溜まっていたり、薬などは石油系なのでよりそうですよね。

相乗効果か現在体調がとても良いです。

発作が止まったいうのはCBDのチカラが本当に大きいのですが、総合的なところも影響しているように感じます。

これからも続けていくつもりです。

Q:成長・発達面、生活のご様子について教えてください


支援学校の高等部に在籍しています。

右の上肢下肢に麻痺があり車椅子を使用しています。

独歩は難しいですが、手引きであれば歩けます。


【小学生の頃】

娘には刺激がたくさん入る環境が良いと思い地域の小学校に通わせました。

当時はまだ車椅子の肢体不自由児の学級というのはなかったのですが県に申請して作って頂きました。車椅子のお友達も2年後に入学してきてくれて、バトンを繋げることが出来て良かったです。

1、2年生の時に担当してくださったとても熱心な先生のお陰で、手引きでも歩けなかったのが、その頃になって娘が歩けるようになりました。

グランドのトラックを3周するなどマラソン大会なども頑張っていました。

出会いは大事ですね。その先生の熱意のお陰で歩けるようになり、娘も歩く楽しさを味わうことができるようになったことはかけがえのない財産です。お友達も男女問わずあたたかいお友達ばかりで小学校高学年で特別支援学校に転校したのですが、区域外交流を通して繋がりみんな仲良しでした。そういった環境のなかで心も育ってくれたと思います。


【普段の様子】

言葉はこちらの言っていることは伝わります。

発語は難しいですが手差ししたり催促など声を出して伝えてくれます。

食事は介助スプーンを使って自分で食べることができます。

最近はお手伝いしてくれるようになりました。

電子レンジが終わると教えてくれたり私が扉を開けっぱなしにして出ていくと閉めてくれます。

生活面で介助は必要ですが、例えばお風呂では手すりを持って立ってくれます。外出先で寝転ばないと着替えることが出来ないとなると場所を選びますが、支えられるところがあれば、立位をとり、協力してくれるのでいざというときに介助する側も助かります。普段からバリアフリーに頼り過ぎず、自分で出来ることはするという場面を日常的に多く作ってあげることは、自信も生まれQOL 【クオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)】は勿論、心が育つと考えています。これらを意識することは日常的に身に付いているかもしれません。福祉的なサービスは受けずに過ごしています。しかし、無理をせず必要だと感じた時には利用したいと思っています。


【最近の楽しみ】

入浴時、エプソムソルトと精油の香りを入れて楽しんでいます。※2

日本人は特にマグネシウムが不足していると言われているのですが、経皮吸収すると吸収がいいということで、それもデトックス効果を期待して取り入れています。

Q:貴重なお話をありがとうございました。最後にみどりのわへのご意見などありましたらお聞かせください


こういった形でプロジェクトを立ち上げてくださり、ご協力くださった方々や携わってくださっている皆さまに感謝しています。本当にありがとうございます。

CBDに限らず大麻については誤解されている点が多いと思っています。

Green Zone Japanの正高先生の活動というのはとても勇気ある活動だと思います。顔出しされてオープンにされていて素晴らしいです。ここまで積極的に活動されている方がいらっしゃらなかったのでこの出会いに感謝しております。

有難うございます。


※1 ココナッツオイルが固まる場合は25℃以上のぬるま湯で湯煎もしくは常温保存

※2 精油の種類に関しては疾患によって注意が必要な場合があります


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