よくある質問

Q. どれくらいの量を摂取すればいいの?

 

治療に必要なCBD摂取量は個体差が多いようです。お酒の場合を考えて頂くといいでしょう。たった一口で真っ赤になる人もいれば、どれだけ飲んでも酔いを感じない人もいます。これは体内に持っているアルコールの分解酵素の量が、人によって違うからです。CBDも同じようなものです。イスラエルで行われた自閉症の臨床試験では、同じような症状の改善を得るために必要なCBDの量は、多い人と少ない人では最大で20倍の差があったと報告されています。

アメリカでCBDを用いる治療家を対象に行われた調査では、CBDの推奨使用量として最も多かったのは、16-30 mg/dayでしたが、治療家毎にかなりのばらつきが認められました。

実際に使用する場合には少量から始めて、効果を見ながら少しずつ増やしていくのが良いでしょう。その際に大切なことは自身の身体の声に耳を澄まし、客観的に評価するために記録しておくことです。(摂取量と体感のノートをつけることをお勧めします)

本会では成人は1 mg/kg/dayから、小児は2 mg/kg/dayから開始し1週間ごとに同量を追加していく方法を推奨しています(例:体重50 kgの成人の場合、一日当たり50 mgから開始し、2週目には一日当たり100 mgを使用することになります。)

 

Q. CBD使用量の計算方法は?(計算表リンク)


医療目的にカンナビノイド製品を使用する場合、摂取量の管理は重要です。
使用量の表記は一般的に〇〇mg/kg/dayと記載されますが、これが個々の患者・製品毎に何滴に該当するのかについては計算が必要となります。こちらについて解説します。

1:〇〇mg/kg/dayと体重から一日の摂取量(mg)を計算する
“XX mg/kg/day“というのは、“体重1kgあたり1日XX mg摂取して下さい“という意味です。つまり患者さんの体重が10 kgで2 mg/kg/dayと言われたら、2×10=20 mg/dayということです。これを朝晩に分けて摂取すると1回あたりの用量は10 mgになります。(体重が45 kgで5 mg/kg/dayと言われたら、一日の摂取量は45×5=225 mgということです。これを朝晩2回に分けるなら、1回あたりの摂取量は225/2=112.5 mgになります。)

2:手持ちの製品の濃度を知る
一日に摂取すべきCBD総量(mg)を把握したら、次にすべきは手元の製品1mlあたりのCBD含有量(濃度)を知ることです。CBDオイルの濃度は、製品毎にまちまちですが、1mlのオイル中に%表記の10倍のCBD(mg)が含有されています。つまり5%オイルなら50 mg/ml、10%なら100 mg/ml、20%なら200 mg/mlということです。
(PCATのキット製品は指示書通りに調製すると20%になります)

3:一日の摂取量(mg)が何mlに該当するか計算する
次に一日の摂取量(mg)が手持ちの製品で何mlに該当するのか計算します。
これは一日の摂取量を上記の1mlあたりのCBD含有量(濃度)で割算することで計算できます。例えば一日の摂取量が300mg、手持ちの製品が20%であれば、300/200=1.5 mlが一日の摂取量ということになります。(一日の摂取量が50 mg、濃度が10%であれば50/100=0.5 mlということになります。)手元にスポイトやシリンジがあり、計量が可能な場合はこの量を使用してください。

 

4:ml→滴に換算する
最後にmlを滴に変換しましょう。googleで検索すると1滴=0.05mlと表示されますのでこちらを採用します。すると1ml=20滴ということになります。なので摂取するmlに20を掛けた数字が必要な滴数ということになります。慣れるまでは面倒かもしれませんが、基本的な掛け算・割り算で成り立っているので時間をかければ理解できると思います。

Q. オイルはどうやって摂取すればいいの?

飲み込んでも問題はありませんが、理想的には舌の下に1分くらい含み、粘膜から吸収させた方が生体内での燃費が良くなります。というのは、飲み込んでしまうと胃や腸から吸収され、そのまま肝臓に送られて分解されてしまうからです。舌下吸収や直腸から吸収させることによって、全身に行き渡る前に肝臓で分解されるのを避けることができます。

 

 

Q. 1日に何回くらい摂取すればいいの?

内服・舌下や塗り薬の場合、1日に二回に分けて、朝夕で摂取するのがいいでしょう。ただし二回使用が難しい場合には、1回にまとめても問題はありません。

Q. 食前、食後だとどちらに使用するべき?

食事とCBD摂取のタイミングに関しては、燃費の観点から食後が望ましいことが科学的に示されています。

大麻専門コースを創設したことで知られるミシガン大学薬学部の研究チームの報告によると、過去のCBDに関する44のデータセットを用いてシステマティック・レビューを行なったところ、食後の摂取がより高い血中濃度をもたらすことを示しています。

 

また2021年5月にはニューメキシコ州立大学とトレイト・バイオサイエンス社の研究チームの研究により、空腹時に摂取した場合のバイオアベイラビリティが0.65%であるのに対して、食後は14%まで高まることが示されました。

Q. どれくらいの期間、飲むと効いてくるの?

2021年3月にカナダの大麻企業キャノピー・グロースとジョンズ・ホプキンス大学の合同研究チームの報告によるとCBDの血中濃度が一定に達したのは使用開始から7日目とのことでした。

 

効果の判断は7日を過ぎて体内のCBD量が安定してから行うのが望ましいと言えるでしょう。

Q. 濃度が濃い方がいいの?

 

医学的に重要なのは製剤の濃度ではなく、摂取するCBDの成分総量です。たとえば濃度が 10%の CBDオイルを1 ml (≒ 1000mg) 内服するのと、5%の製剤を 2 ml 内服するのとでは、摂取しているCBDの成分量は同じであり、理論上同じ効果が期待できます。濃度でなく、摂取する成分量で考えてください。

 

 

Q. 副作用はないの?

残念ながら副作用のない薬はありません。全ての薬の添付文書には、副作用についての記載があります。医薬品として流通しているCBD、エピディオレックスの添付文書には以下の副作用が記載されています。

■CBDの副作用として頻度が高いもの(>10%)

消化器症状(下痢、食欲低下)、倦怠感、傾眠、貧血、不眠、皮疹、体重減少、肝障害、脱力など

しかし大規模研究の結果、これまでに命に関わるような重篤な副作用は報告されていません。CBDの使用後は眠気を感じる事が多いので、使用開始直後は特に車の運転には気をつけるようにしましょう。

Q. お薬との飲み合わせは大丈夫?

吸収されたCBDは肝臓で分解されます。その際の処理経路が重なるお薬に関しては、CBDの分解に手間がかかる分だけ、その他の薬の分解処理が遅くなり、その薬の血中濃度が高くなる可能性が考えられます。てんかんの治療薬ではバルプロ酸ナトリウム(デパケン・セレニカ)やクロバザム(マイスタン)は相互作用の指摘がありますので、CBDと併用する場合は定期的な血中濃度の測定をお願いします。

また一部の抗がん剤とCBDにも相互作用の可能性があり、抗がん剤が効き過ぎてしまう恐れがあります。抗がん剤とCBDを併用される方は必ず主治医に相談するようにしましょう。 お医者さんには話しづらい場合には、薬剤師さんに相談することをお勧めします。皆さんが薬局で処方箋薬をもらう際、実は〝指導料〟という名目で既に相談料を払っています。「本日処方された薬の中にCYP2C19やCYP3A4で代謝される薬は含まれますか?」と質問してみてください。 該当するものは理論上、CBDと併用することで血中濃度が上昇する可能性のある薬です。

Q. 依存性や乱用性はないの?

CBDはアメリカや欧州でエピディオレックスという名前の医薬品になっています。合衆国の法律は今でも大麻草をスケジュール1(最も危険なグループ)に分類していますが、エピディオレックスは薬としての承認の際に、大麻とは別に、スケジュール5(最も安全なグループ)に分類されました。スケジュール5というのはドラッグストアで買えるせき止めシロップと一緒です。さらに2020年には改訂が行われ、乱用薬物としてのリストから外れることになりました。アメリカ政府が正式に、CBDには依存性・乱用性がないと認めたことになります。

Q. 精神作用はないの?

CBDにはTHCのような精神作用はありません。しかし、軽い鎮静効果や眠気を感じられる方も多いようです。CBDの精神作用を好まない方は減量・服薬中止をお勧めします。

Q. 逮捕される恐れはないの?

 

日本国内で流通している製剤に関しては、税関での審査を通過していますので、製品を購入・使用していることで逮捕される可能性はないでしょう。一方、海外でCBD製品を購入し国内に持ち込むのはやめましょう。花穂や葉を使用している場合は、大麻取締法の規制対象となり、大麻密輸に該当する恐れがあります。

Q. 症状が良くなったらやめられるの?

症状・病気によりますが、基本的にCBDは症状を緩和するためのものであり、摂取をやめれば元の状態に戻る可能性が高いでしょう。ただCBDを使用している間に、原因が改善されたり、本来のバランスを取り戻した場合には、CBDをやめても症状は再燃しないと思われます。

 

Q. お医者さんに相談した方がいい?

 

医療大麻やCBDはアメリカでは主に代替医療として用いられており、患者さんが自分達の判断で製品を選択し、用量を調整しています。けれど日本では、そういうやり方に馴染みがない方がほとんどだと思います。心配な場合は病院に相談に行くのは一つの選択肢です。他に病院から処方されているお薬がある場合は飲み合わせの問題がありますので、主治医にCBDを服薬する旨を伝えた方がいいでしょう。薬によっては減量を検討すべきものがありますので、主治医と相談しつつ薬剤の調整を行なってください。CBDに詳しい医療機関を知らないかという質問をしばしば頂きますが、現時点で本会が自信を持って推奨できる施設は国内には存在しません。

Q. CBDの使用期限ってあるの?保存はどうすればいいの?

 

2021年3月にチェコ共和国の研究チームは未開封/開封済みのCBDオイルを25℃/40℃環境に1年間放置し、その間にCBDがどれくらい変性するかを調査しました。その結果、開封後に温暖環境に置かれたCBDは90日まではCBDが80%ほど残存していますが、180日の時点では残存する成分は10%以下になりました。また未開封で常温に置かれたものでも1年後には60%まで低下していました。この結果から、CBDオイルは開封後は3ヶ月以内に使い切ることが望ましいこと、未開封でも1年以内は保存しない方がいいこと、保存は冷暗所が望ましいことが示唆されます。

またこの研究チームは同時に、CBDのパウダーも、同様の条件下で1年間放置し成分の変性を調査しています。こちらではいずれの環境でも1年後に90%以上CBDが残存していることが示されました。この結果からCBDを長期保存する場合は、オイルに希釈させず結晶のまま置いておくのが望ましいと言えるでしょう。実際に“みどりのわ“ではCBDのパウダーを提供し、使用開始前にユーザーにオイルで希釈してもらう方式を採用していますが、その背景にはこのような事情があります。

 

 

Q. 粉のまま飲んでもいいですか?

パウダーのまま保存した方が日持ちが良いなら、わざわざオイルに希釈せずパウダーのまま服用すればいいのではないか?というのは一見妥当なアイデアに思えます。しかしながら、これは燃費の観点から推奨できません。

2021年5月に、ブラジルのクリッパ教授らは150 mgのCBDをパウダーのままカプセル化したものと、オイルに希釈した後カプセル化したものをそれぞれ15名の健常者に服用させ、血中のCBD濃度を測定しました。するとオイルに希釈させたものの方が血中濃度が4倍近く高まることが判明したのです。また脂分を豊富に含む食事の後にCBDを摂取すると、CBDの吸収効率が5倍ほど高まることはミネソタ大学の研究チームによっても指摘されています。

 

 

Q. キャリアオイルは何がいいの?

 

自身でCBDを希釈する際に使用するオイル(キャリアオイル)に、何を選ぶべきかという点については、現時点では結論は得られていません。GW製薬は自社の処方箋医薬品(Epidiolex)の開発において、太白ごま油(※ごまを焙煎せずそのまま圧搾し油分を抽出したもの)を選択しています。

太白ごま油の代わりに、オレイン酸、リノレン酸などの脂肪酸を単離したものを使用することで、理論上は吸収効率が上がるのではないかという検証を英国・ノッティンガム大学の研究者らが行い、2021年3月に発表しましたが、最も高い吸収効率を示したのはごま油でした。

 

この結果から、キャリアオイルには天然の食用油を用いるのが望ましいと考えられます。