患者の声 : 持続性身体表現性疼痛障害 複雑性PTSD
- 患者会 カンナビノイド医療
- 15 時間前
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鈴木悠さん 京都在住 34歳
持続性身体表現性疼痛障害 複雑性PTSD
Q:ご病気や症状について教えて頂けますか?
精神障害者保健福祉手帳3級、持続性身体表現性疼痛障害です。
また複雑性PTSD、発達障害の可能性という診断で通院中です。
強いストレスや疲労などが原因で左上肢(左手の指、左手首、左前腕、左肘、左上腕、肩、肩甲骨、首)全体に痛みがあり、動きが悪いという症状があります。
Q:いつ頃から症状がありましたか?
17年前、高校生の時に野球部で左手首の靱帯と軟骨を損傷してからずっと痛みがありました。
肘、肩、首にまで症状が出て、痛みがどんどんエスカレートしていき頚椎まで痛め、3年前の2月に手術を受けました。
頚椎症性神経根症という診断で手術したのですが、痛みが治らず、その後心療内科を勧められました。
心療内科は、元々痛みの症状が酷くなる前から通っていましたが、今の主治医の病院で9つ目になります。主治医に自身の経歴を言うと、育った家庭環境、自分の心理的な部分は複雑性PTSD、強いトラウマが原因のようです。
Q:カンナビノイドの摂取について伺います。種類や摂取量を教えて頂けますか?
CRD、CBG、CBN を摂取して症状が軽減しています。
休みの日はCRD(20%)昼間6ml、夜6ml摂取すると調子がいいです。
CBGは仕事前に摂取していますが効果はよく分かりません。気休めに摂取しています。
CBN(20%)は3mlの摂取で効果を感じます。
Q:カンナビノイドを摂取してどのような変化がありましたか?
CBNを摂取するとゆっくり眠られます。安心感ですね。痛みがあることで鬱っぽくなったり、将来への不安などを感じることがあるのですが、気持ち面で落ち着くことができます。痛みはかなり緩和されています。
仕事でストレスがかかると指先に痛みを感じるのですが、CRDを摂取して気持ち的にも症状も楽になりました。障害者雇用で雇ってもらっているのですが、仕事ですので目標やノルマというものがあります。具体的な目標(数字)もかなり伸びていて、無理なく仕事が出来ているので、すごく助かっています。
Q:現在の主治医の先生にはカンナビノイドの摂取について話していますか?また、病院から処方される薬も飲まれていますか?
はい、病院の先生には話して、処方箋と併用しています。
主治医からは、何の薬が効いているのか分からなくなるから出来れば取らないでほしいと言われました。9つ目の病院で出会えた今の主治医に処方されている薬が一番合っているな、という実感がありますが、どうしても痛みがあるので自分でカンナビノイドを摂取してしまいます。
Q:鈴木さんがCBDのことを知ったのはご病気がきっかけですか?
海外に行った経験もあるので大麻のことは知っていました。
文化的な関心もあり、栃木の鹿沼で麻農家の大森さんに麻農家について話しを伺い、麻の紙作り体験をしたり、徳島の三木家で天皇陛下の麁服(あらたえ)を作る麻畑の場所を見学したり、南伊勢町の麻農家の谷河原さんに話を伺いにお会いしに行った経験があります。
CBDは数年前から摂取していたのですが、摂取量の問題なのか効果は感じられませんでした。
季節の変わり目に特に痛みを感じるのですが、今年(2025年)になって、Green Zone Japan 、カンナビノイド医療患者会(PCAT)を知り、9月頃からCBD製品を摂取し始めカンナビノイドの摂取量を多くしてみたところ効果を感じられました。
Q:普段の生活の中で困っていることや悩んでいることはありますか?
見た目では病気や障害のことが分からない(分かってもらえない)ということがあります。
例えば仕事をしていて、重い荷物(機械)を移動しなければならない場合に、フォローしてくれる方もいらっしゃるのですが、なかなか気付いてもらえません。
普段の何気ない会話でも、配慮を欠いた会話などを聞いてしまい傷ついてしまうこともあります。
Q:そういった悩みを吐露できる場所はありますか?
はい。今の会社に入社する前、しばらくの間、就労支援事業所でお世話になっていました。今もそちらの定着支援を受けています。近況や相談など話しを聞いてもらうことができています。
Q:カンナビノイドで痛みが緩和されたことで最近の生活に変化はありましたか?
一番大きいのはカンナビノイドが心の支えになっているということです。
やはり、痛みが出ると結構鬱っぽくなってしまいます。
痛みが続くことで、年齢的にもこれからどんどん体力も衰えてもっと悪化してしまうんじゃないか、とネガティブに思うことがあります。それでもカンナビノイドを摂取することでかなりホッとすることができ安心感を得られるのでとても助けられています。そういった助けがあることでちょっと美味しいご飯を食べた時に「今」という時間に集中でき、美味しいと思える瞬間が幸せだと感じます。
Q:先日、東京・新宿で開催された「国際ヘンプ博覧会(J IHE :ジャイへ)2025」ではカンナビノイド医療患者会のブースに来てくださり、ありがとうございました!イベントの様子はいかがでしたか?
いろんな企業の方が集まっていました。大麻関連というのは世間的にはネガティブなイメージがありますが、先進的な医療や産業に対して真摯に取り組んでいてクリーンなイメージを受けました。
みんな一生懸命で、命懸けでやっているんだろうな、という人達が集まっていて熱意を感じるイベントでした。
Q:この度はインタビューにご協力頂きありがとうございました
最後にカンナビノイド医療患者会について何かご意見などありましたらお聞かせください
患者会の存在にはかなり助けられています。経済的な部分でも本当に助けられていますし、情報交換が出来ること、何より同じような仲間がいるんだと知れたことが一番大きいです。世間では、麻、大麻に対しての良い部分のイメージが世の中に浸透していないように思いますが、これらは悪いものじゃないというのを患者会の皆さんのように分かっている方がいるということだけでも、自分は精神的にも助けられています。そして、麻が医療的にはもちろんですが、産業的にももっと活用して良いものというイメージになってほしいと思っています。
