患者インタビュー:急性リンパ性白血病
更新日:2022年10月18日
久保悠太朗さん 18歳
急性リンパ性白血病
CBD・CBG使用歴 9ヶ月
Q:ご病気について教えてください
2021年7月、17歳の時に急性リンパ性白血病を発症しました。
同年12月に移植を行い、2022年2月に退院しました。
抗がん剤治療と併用してCBDとCBGを摂取し、抗がん剤による副作用はほとんどなく主治医も驚く早さで退院することが出来ました。
この4月から大学に通っています。
Q:急性リンパ性白血病だと分かったときの症状について教えてください
部活の大会が終わり、徹夜で期末試験の勉強をしていた時でした。
お腹が痛くなって徐々にご飯も食べられなくなりました。勉強のストレスだろうと1週間放置していましたが、嘔吐もあり腹痛が続くので受診すると脾臓が腫れていることが分かりました。精密検査すると脾臓、肝臓、腎臓も凄く腫れていました。そして大きな病院に入院し白血病と診断されました。
同じ白血病の方の症状などを調べると、発熱やリンパの腫れ、息切れがあると書いてありましたが、僕にはそのような症状は全くありませんでした。
Q:治療の経緯について詳しくお話し頂けますか?
染色体異常(フィラデルフィア染色体陽性)だったので、効果があるとされるアイクルシグという分子標的薬を1ヶ月飲み続けました。末梢血の芽球が見られず寛解となりました。さらに白血病細胞の0%を目指して抗がん剤治療を3クール行い、その後、父親からの末梢血幹細胞のハプロ移植(別名HLA半合致移植)をしました。
ハプロ移植は、半合致の状態なので強い副作用(GVHD)があるとされる一方、元々体にいた白血病細胞に対する攻撃力が強いとされています。
Q:移植後、実際の副作用はいかがでしたか?
1日CBD500mgとCBG50mgという多めの量を毎日摂取していたので、強い抗がん剤を入れていましたが、嘔吐したのは1回だけでずっとご飯を食べることが出来ました。
移植後の経過ではGVHDという拒絶反応が一番出やすいので注意が必要でしたが、重篤な副作用はありませんでした。
現在、免疫抑制剤の調整をしていて消化管が荒れています。少し食欲がない程度です。
長い入院生活そして移植後は更に体力が落ちて、以前していた筋肉トレーニングが出来なかったり、免疫抑制剤を飲んでいるため生ものを食べられないという制限があり療養生活に物足りなさを感じることはありますが、他は問題なく日常生活を送ることが出来ています。
Q:CBDとCBGはどのようなきっかけで知ったのですか?
父が、元々医療大麻に理解がありCBDやCBGの存在を知っていました。
僕が病気になって父がいろんな友人達に相談すると、Green Zone Japanの正高先生を紹介され患者会のことを知りました。
Q:久保さんがご病気になられた時、初めからCBDやCBGについての知識があったことは治療するうえで大きな力になったのではないでしょうか
知識があったこともそうですが、主治医の先生が「CBD、CBG使って良いよ」と言ってくださったので服用しながら治療することができました。
入院中の2021年8月頃から摂取を開始しました。
Q:CBDやCBGを服用するにあたって主治医の先生にはどのようにお話されましたか?
CBDもCBGも元を辿れば大麻なので悪いイメージを持っている人はたくさんいたと思います。僕の主治医も最初はそうだったと思います。しかし、色々な論文を見せたり、正高先生が発信されていることを伝えたり、実際に海外で使われている症例を紹介すると主治医は理解を示してくれて「使っていいですよ」と服用を了承してくれました。
Q:摂取量や摂取方法について教えてください
量は患者会を介してAIMS Instituteのメアリーに相談して言われた通りに摂取していました。当初飲んでいたのはカプセル錠で1カプセルCBD50mgのものを1日8〜10個飲んでいました。抗がん剤の点滴をする日は、抗がん剤を入れる2時間前に半分量、抗がん剤が終わった2時間後に半分量というように服用していました。それ以外、特に制限はありません。CBGはココナッツオイルに溶かして舌下投与して服用しています。寛解した現在は半分以下の量を継続して摂取しています。
Q:CBDとCBGを摂取して身体で感じたことがあれば教えてください
副作用が全然なかったということと移植後の経過が良いことです。
病院(亀田病院)で移植してから41日で退院したのですが、それが病院の最短記録となっています。主治医の先生からは、”経過は物凄く順調だね”と言われました。僕のような例は見たことがないそうです。
CBDやCBGが必ずしも関係があったとは言い切れませんが、何かしら良い効果をもたらしてくれたのかなと思っています。
Q:摂取する中で困っていることがあればお聞かせください
困っていることはありません。僕が服用している量を市販で購入するとなると相当な金額になっていたと思います。そこは患者会のおかげですね。
Q: 治療経過など詳しく教えて頂きありがとうございました
さいごに、将来の夢や展望などがありましたらお聞かせ頂けますか?
はっきりとしたことはまだ何も決めていません。
将来的には医療大麻が認められたタイミングでその業界に携わりたいというのはずっと思っています。大麻は上手に使えば、絶対にみんなにとって良いものだと思います。病気においては、海外で様々な治療に使われています。抗がん剤治療中に吐き気が凄くて何も食べられないという人がTHCを摂取することで食べ物を美味しく感じられるようになるというように、上手に使えばいろんな使い方が出来るのではないかと思っています。嗜好大麻が認められるのは難しいと思いますが、医療用がもし認められたら広めていく活動をしていきたいです。